オダギリジョーさんよりコメントを頂きました。

Credit

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Introduction

2010年、熊切和嘉監督『海炭市叙景』、2014年、呉美保監督『そこのみにて光輝く』。
そして2016年、山下敦弘監督『オーバー・フェンス』。
没後四半世紀を迎え、ますます再評価が高まる孤高の作家佐藤泰志の小説を現代日本を代表する気鋭たちが映画化するシリーズが、いよいよ最終章を迎える!

オダギリジョー×蒼井優×松田翔太×山下敦弘監督
邦画界を支える豪華スタッフ・キャスト陣が圧倒的な力で紡ぎだした純粋で不器用な者たちの、愛しくも狂おしい青春

その生涯において五度も芥川賞にノミネートされながら受賞することなく逝った佐藤泰志。「オーバー・フェンス」は彼にとって最後の芥川賞候補作となった作品で、作家活動に挫折しかけた時代に職業訓練校に通っていた自身の体験を基にした物語である。

山下監督は「その瞬間を生きている人間たちの映画にしたい」と撮影前に記したが、まさに本作は、過酷な状況下で、それでも何かを求めずにはいられない「わたしたち」の一瞬一瞬にシンクロする。特定の時や場所を超え、誰しもの生涯の一本になる、映画監督、山下敦弘の熟成と新境地が類稀なる邂逅を果たした傑作がここに誕生した―。

Story

美しく壊れかけた男と女の物語

家庭をかえりみなかった男・白岩は、妻に見限られ、東京から故郷の函館に戻りつつも実家には顔を出さず、職業訓練校に通いながら失業保険で暮らしていた。
訓練校とアパートの往復、2本の缶ビールとコンビニ弁当の惰性の日々。
なんの楽しみもなく、ただ働いて死ぬだけ、そう思っていた。
ある日、同じ職業訓練校に通う仲間の代島とキャバクラに連れて行かれ、そこで鳥の動きを真似る風変りな若いホステスと出会う─ 。
名前は聡(さとし)。
「名前で苦労したけど親のこと悪く言わないで、頭悪いだけだから」
そんな風に話す、どこか危うさを持つ美しい聡に、白岩は急速に強く惹かれていくが… 。
自由と苦悶のはざまでもがく女の一途な魂にふれることで、男の鬱屈した心象は徐々に変化していくが、それでもままらない時間を過ごすしかない一組の男女。
そして孤独と絶望しか知らなかった男たち。

美しく壊れかけた男と女が フェンスの先に見つけるものは―。

Production Note