- 山下敦弘監督
- 作家、佐藤泰志の『オーバー・フェンス』を映画化する。映画は空っぽになってしまった一人の男と求愛し続ける女の話でもあるし、函館の職業訓練校に生きる無職の男たちの話でもあるし、もしかしたら若くして死んでしまった佐藤泰志自身の話になるのかもしれない…というか“話”に固執せず、その瞬間を生きている人間たちの映画にしたいと思う。そうすれば自ずと僕自身の話になるし、観ているあなたの話になっていくのではないかと思う。
『オーバー・フェンス』というタイトルが示す通り見えないけどそこにある何かを越えていく映画にしたい。
- オダギリジョー
- 山下監督をはじめ、比較的に同年代のスタッフ。蒼井さんや松田さんをはじめ、個性が光るキャスト。
撮影前からすごく楽しみにしていました。
函館での1ヶ月は合宿のような状況だったので、この作品の事だけに集中できたし、みんなで過ごす時間は劇中の関係性を見事に反映したり、より深めたり、貴重な時間でした。
信頼できるスタッフとキャストと、共にこの作品に関われて幸せでした。
愚作になるはずがないと確信しています。
- 蒼井 優
- 長い間、この作品に出会うことを待ち続けていたような気が今しています。
それくらい、この現場の過酷さも喜びも想像を絶するものでした。
大切な仲間に出逢えたことに心の底の底から感謝します。
- 松田翔太
- 『オーバー・フェンス』には、吸い込まれるように呼ばれた気がしました。とても自然に集まったチームでした。
振り返ると、やはりこれは山下さんの作品なんです。
こんな形もあるんだなあと、驚きましたし新鮮で真剣な山下組と共に函館で過ごした時間が、 すでにかけがえのない時間となり、撮影を思い返すたび、幸せになります。
このキャストとスタッフで撮影した本作品を、僕も一緒に期待して待ちたいと思います。
- 北村有起哉
- ずっと皆で函館で合宿生活をしていたので、ファミリーのようでとても居心地がよかったです。一つ一つ淡々と丁寧に皆で作っていく。僕も参加しながら “やっぱ映画っていいなぁ” と。
こんな思いは実は久しぶりだったので、しみじみと心地よさを実感していました。念願の山下監督ともついにご一緒できたので嬉しかったです。本当に映画が好きな人たちが集まって作った映画です。
- 満島真之介
- 今回の森という役柄を演じることは、自分にとって挑戦でした。
悲しみ、孤独、僕の記憶の中にあるいろんな感情が森の行動に宿る気がしていたんです。函館という街の歴史や、住んでいる人たちから、人と人とのつながり、生きていく強さを感じ、それが力になりました。
今日、その瞬間にその感情がどこにいるか、この映画は観る人、季節によっていろんな感じ方ができ、「今を生きている。」そう強く感じられる映画です。
- 松澤 匠
- また山下組に参加できたことを、大変嬉しく思っております。
今回は金髪にもせず、歯を抜けとも言われず安心しました。
東京に帰って来てからも函館が抜けず、何かを紛らわすかのように、山下組の方達と集まっては酒を交わし、
他愛もない時間を過ごしました。
それくらいあの日々は、濃密で幸せなものでした。
晩夏や初秋の似合う作品です。是非劇場へ足を運んで頂ければと思います。
- 鈴木常吉
- この映画の試写を見おわった後、まるで他人事のように「ああ、いい映画だな!」と思いました。
それと同時に、「白岩くん、もう一度、奥さんと話し合ったほうがいいんじゃないか」、
「森、ちゃんと寝てるのか、いつまでも、甘ったれてんじゃねぇぞ!」なんて実存しない作中人物、それぞれのその後の人生を案じている自分がいました。
山下監督がかけた魔法が、私にはまだ解けていないようです。
- 優香
- 山下監督の作品の中に、参加出来る喜びと緊張が入り混じって、函館の風景や空気に触れながら、あっという間に過ぎていった数日間。
山下組に初参加させていただき、素晴らしいキャストの皆さん、スタッフさんとご一緒出来た事、本当に幸せです。